1. 子どもの行動範囲にある
物理的に子どもの足で行くことが可能であること。地域や文化によって違いが出ることもある。
2. 子どもの意思で行ける場
料金や申し込みなど、保護者または大人がきっかけになるのではなく、子どもが「遊びたい」と思ったときに「遊べる」ためには、導入の部分を簡素化する必要がある。
3. 豊かな遊びが刺激される空間
遊びが刺激されるのは、自然環境や素材によることが多い。また、これらの要素は、形状・質感・匂い・温度の違いが多様で、存在そのものに刺激を受ける。
火(たき火、料理、焼き芋、燃やす遊び、ドラム缶風呂、温まる)
水(水かけ、水溜め、プール、流す遊び、川づくり、雪遊び)
土(畑、泥団子、粘土づくり、穴ほり、土山づくり、泥水遊び)
木(木登り、廃材遊び、基地づくり、ツリーハウス、工作)
風(物飛ばし遊び、紙飛行機、凧揚げ)
4. 子どものチカラで変化させることが可能な空間
子どもの遊びは「破壊」と「創造」から生まれてくる。投げたら壊れてしまい修復が難しいもの、破壊することが困難なものは遊び場においてはとてもつまらないものになる。屋内屋外問わず、変化させることが可能なものがあることで「遊び」は加速的に広がっていく。
5. 遊び方や過ごし方を子どもが決めることができる
決められたプログラムが無く、子ども自身が表現したい時間を過ごすことが出来ることは
「遊び」において最も重要な要素の一つ。この土台の上に必要があれば大人がプログラムを構築する場合がある。
6. 大人からの過度な指導や干渉がない空間
「大人がプログラムを構築または施設の遊び場を管理」している空間では、時に子どもの遊びを阻害してしまう可能性がある。大人が介入するのは子どもが必要としているときのみに必要な場合がある。
7. 意味や理由が不明瞭な「遊び」が保障される空間
大人からみると子どもの遊びは無意味だったりつまらなく見えてしまうことがあるが、子どもにとってそれが大切な時間や必要な感覚だったりする。大人が良かれと思って遊びを止めたり促したりしてしまう事で、子どもにとって必要な時間や感覚を奪う可能性がある。
8. 人種や障碍に隔てなく遊ぶことのできる空間
遊びは、自分自身や他者とのコミュニケーションを図るうえで必要不可欠な要素だ。多種多様な存在や視点と対峙することで、新たな気づきや学びを実感として育んでいく。学年や障碍などを住み分け、行事の一環で向き合わせるケースもあるが、日常的なレベルで共に過ごせる空間があるのが望ましい。
9. 可能なかぎりの挑戦が出来る空間
安心安全を過度に優先してしまうことにより、子ども自身が体得すべき危険管理能力を奪う可能性がある。子どもの危険管理を考えるということは、子どもが可能なかぎりの段階的な危険と向き合い判断していく環境を考えていくことと並列である。